ペンだけで30日後に行列を作るすごい裏ワザを読んだ

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久々にライティングのテクニックの本を読んでみるかと思って買ってみました。本自体は10年前の本なので、結構古いんですが、内容はよかったと思います。

専門職をしているとよくあることだと思いますが、お客様から評価されないのは商品の質が悪いからだ、と決めつけて、頑張って評価があがるように商品を改善していくのだけれど、 そもそもそのことを評価してくれるお客様がいないことが問題だと最初のほうで指摘しています。

また、飲食業界のような成熟した業界では、商品力やサービス力は、もはや一定の基準を超えたものを提供するのが当たり前で、そこを磨いてももはや強みにならない、と。 筆者の山岸二郎さんは、自身もバーを営んでいるみたいなのですが、商品・サービスを変えずに、周囲の大反対を押し切ってバーを女性専用にし、メニュー・金額をわかりやすく、5名以上の団体を断るようにしたら、 来店者数が3倍に、売り上げも3倍に、メディアからの取材も多数くるようになったと書いています。この本では、そこのノウハウを書かれています。

ざっくりとしたまとめ

気になったキーワードをメモってたのでそれらを羅列してます。

  • うまくいってないお店は既存の顧客リストが全然活かせてない
  • ガソリンがないんならまずガソリンを買え。カーナビを買っても仕方がない。(商品をよくする前に集客しろ)
  • まずは既存顧客に再び来店してもらえるように努力する(常連に育てる)
  • ニュースレターで育てる。セールスレターで刈り取る。どちらも重要。
  • セールスレターでは、商品について書くのではなく、その人にとってのベネフィットを書く。
  • 新規顧客の獲得も行う(チラシを配って反応率を計測する)。反応率がわかればチラシを出せる。
  • チラシでは、商品を売るのではなく、人を売る(顔を出す、どういう人がやっているお店か、など)
  • コンセプトを売る。心のラベルに残るコンセプトを作る。
  • 重要なのは、何をどう売るか、ではなく、誰にどう位置付けられるか
  • セルフイメージを1つ上に上げるために、妄想カンパニーを作る。これが面白かった。
  • 妄想ターゲットを作る。どんな人たちに…ではなく、「誰」にお客さんになってほしいか。ストーリーのある人を作り出し、対話をする。
  • 一人のお客さんの一生涯のシェアを高める
  • ニッチを狙う。とはいっても、本当にニッチなところを狙うのではなく、市場を細分化してニッチを作り出す。
  • 市場シェアではなく、マインドシェアを狙う。
  • 目標から逆算して行動を導き出す。未来を描いて今日の行動を決める。
  • ノートに書き出す。現在と未来とのギャップが見えてくる。
  • 結果が見えると行動が早くなる。結果が見えないからみんなやらない。

感想

綺麗事ではない、実践的な内容が書かれていて参考になった。 システム開発でも、商品の質をあげても認知してもらえていなければ全然意味がないし、投資効率が悪い。 このあたりは常に感じているところなので、仕事でもランディングページを作成したりなどして商品の認知度を高めるようにしようと働きかけて去年から それができるようになっていて一定の成果も得られているので、自分がやってきていることは間違ってないなというのは読んで思った。

「ガス欠寸前に投資と言ってカーナビを買うようなもの。まずガソリンを買え!」というメッセージがあったのだが、これが結構響いた。 なりたい自分像があるのに、投資と言いながら全然違うことをやったりしていることがあり(それって結局逃げじゃない?という気がする)、 そういうところはよくないなー…と。まずなりたい自分像のための一歩をやれよって思ってしまった。

実践的なノウハウも多く、妄想カンパニーや妄想ターゲットのあたりは興味深く読んだのだけれど、俯瞰して自分のビジネスやビジネスターゲットを見直すことができる考え方だった。 まぁすでにやってるっちゃやってるところではあったけれど。

目標から逆算して行動を決める、ノートに書き出してみる、というのも最近は結構やっているのだけれど、たしかにToDoになって一覧にあると消化していきたくなるので効果的だと思う。 この前の佐藤オオキさんの本にもあったが、課題を分解していくというのに似ているんじゃないだろうか。 実はこの本の感想を書くというのもやりたいことリストに入ったので書いているのでした。


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