佐藤オオキのスピード仕事術を読んだ
2017年は読書によるインプットと感想によるアウトプットをまた増やそうと思ったのでその第一弾。
佐藤オオキさんはNHKのプロフェッショナル 仕事の流儀だったかと思いますが、それで見たことがあって、ものすごくエネルギーのある人だなと思っていたので、その人の仕事術がわかるのであればと思ったのが読んだ動機です。
目次を読むだけでも、何が言いたいのかは結構わかる構成と感じました。
ざっくりとしたまとめ
スピード仕事術というだけあって、どういうふうに速く仕事をするか、仕事を速くすることでどのような効果があるか、という点がまとめられている。
スピードを重視することで得られるメリット
- 量をこなせるので質に還元される。
- 結果、さらに速く仕事がこなせるようになり、さらに質に還元される。
- 短期間でこなせるにはどうしたらいいかを考えるようになる。
- 間違えてもやり直す時間がある。間違いから学べる。
どうやってスピードアップするか?について、心に残ったものを列挙すると
- 並列で仕事をするといっても、実際は1つのことしかできない。
- 1つに集中するために、他の仕事のことは一旦全て忘れる。
- 終わったら次のことに集中してまた他の仕事のことは忘れる…という感じ。
- とにかく雑念が入る環境や日程を作らない。
- 例えば、インプットとアウトプットをする日を決めてしまうなど。
- 選択肢を2つに絞る。残すものはメリットの大きな方向性の異なるもの。この選択肢を残すところを上手くなるようにする。
- 最初にしっかり情報収集する。これで後のスピードに大きな違いが出る。
プロジェクトの進め方について
- 断る基準は守る。コンペには参加しないなど。いい仕事ができないと双方にとってよくないから。
- 受けるべきでない仕事を早いタイミングで断ることはスピードアップにつながる。
- 打ち合わせでは時間軸(過去・現在・未来)を意識する。
- 話を聞くときはバカになる。わかったフリをしないで質問する。
- 空気を読まずに地雷を踏む。上司がいるために担当者が言えないような、担当者が本当に思ってそうなことを敢えて放り込む。
- 課題を分割して、1つだけ解決するには?というところからアイデアを出す。解決する対象が減るので、隙間時間でアイデア出しができるようになる。
- まとまらないときはプロジェクトで解決したいものは何なのかという目的に立ち返って考える
- デメリットについても正直に話すと、デメリットの許容度や解決策を相手側が一緒に考えてくれる
- 時間をかけると期待値のハードルが上がる
- 最初からいいものを目指す。最低限のものを目指すとインパクトがない
投資について
- クオリティを上げることを最優先する
- 効率化のための投資は惜しまない
- 結果的に単純作業によるモチベーションの低下などを起こさずさらに高い生産性が手に入った
- 利益がでるかどうかわからない投資をすることでも、経験をえられたり、認知度が上がることも
感想
量が質に転化するという話だけれど、量をこなすにはスピード!ということなのだろう。 とはいえ、結局はシングルタスクなので、余計なところは自動化やアウトソーシング、設備投資するということだった。 あとは環境作り。過度な環境依存は生産性が低下するということも書いてた。世界中を飛び回るとそうなのだろうなーと思う。
「スピードよりも大事なのは、問題の定義を誤らないことだ」というのをドラッガーが言ってたと思うが、自分もそう思うので、 スピード!スピード!言うてると間違えると思う。間違えてもやり直せるというのは、間違えたものを捨てることに対して 躊躇なくできる人ならいいと思うんだけれど、そのかけた時間を勿体無いと感じてしまう人にはキツイ。 オオキさんも選択肢を上手に2つに絞り込むことが重要と言ってたので、その点をものすごく要領よくできる人なんだと思う。
依頼があったら形にして持って行ってすぐフィードバックをもらって…というところのスピード感というか仕事の肝所を逃さないところが 信頼を生んでさらに仕事が舞い込むという好循環なのだと思うが、オーバーワークになったりしないのだろうか…。 もしかしてかなりワーカーホリック体質なのではないか?という気もする。なんでも挑戦してみるといってるし。 時間の使い方がめちゃくちゃうまいはうまいんだろうけれど。
ただ、やりたいことがあればすぐに取り組んでみて知見を得ていったほうがいいというのはそうだなと思う。 技術的にやりたいことのリストをこの前作ったので、それらについてどんどんやっていってみようと思った。